FreeBSD/i386
FreeBSD は Intel IA32 互換, DEC (Compaq) Alpha, PC-98
アーキテクチャ用の先進的なオペレーティングシステムである。カリフォルニア大学バークレー校で開発された
UNIX である BSD UNIX に由来し, 多くの人たちによって保守・開発されている。
i386マシン
ここでいう i386 アーキテクチャとは, いわゆる Windows
パソコンのことである。
今では, フツー Pentium4 や Athlon, Pentium!!! などの CPU を 1 つ以上搭載
している。これらの CPUは, 今をさること 15 年前に Intel より発売されたi386
という CPU と互換性がある命令を使っているため, 一括りに i386
アーキテクチャと呼ばれている。
もともとは, IBM が 1981
年に発表した「PC」というコンピュータの仕様を受け継いでいる。中でも, 1984
年に発表された, 16 ビット拡張バスと Intel 286 CPU を搭載した IBM PC/AT は,
現在のいわゆる PC の直接の祖先といえる。
FreeBSD/i386について
FreeBSD プロジェクトは, IBM PC
互換機のためのコードが追加された4.3BSD-Reno のうち, USL (Unix System
Laboratories, 現在は
Caldera)のライセンスに抵触しないと思われる部分を抜き出した NET/2
をもとにBill Joltz 氏により開発された「386BSD」という OS
のパッチキットより発生している。NET/2 は USL
のライセンスを必要とするコードを含んでいるとして, カリフォルニア大学は USL
から提訴され, 1994 年に和解する。そして, 新たに USL
のライセンスに抵触しない 4.4BSD-Lite を開発する。
現在の FreeBSD (や NetBSD, OpenBSD) はこの 4.4BSD-Lite
を基にして開発されてきた。また, 訴訟をうけ, 開発が止まっている間に,
ヘルシンキ大学の学生であった Linus Tovalds
氏により開発されたあの「Linux」にPC で稼働する UNIX
のトップの座を占められてしまった。
FreeBSDの利用
Netcraft (http://uptime.netcraft.com/up/today/top.avg.html) によると,
2002 年 4 月 7 日現在, FreeBSD (たぶん i386) は,
稼働時間が長いサイトのトップ 10 のうち, 5 サイトを占めていいる (BSD/OS が 3
つ, IRIX が 3 つ)。
また, どこから出た数字か不明だが, FreeBSD core team の Jordan K.
Hubbard氏によると, FreeBSD は エロ WWW サイトのシェア No.1 らしい。また,
Microsoft と Unisys が立ち上げた反 UNIX キャンペーンのサイトも FreeBSD
が使われていたという。最近, Sun Microsystems
社とライセンス契約が成立したJava のサポートと合わせて考えると, 現在 WWW
サーバの標準としての地位をFreeBSD が勝ち取ったと考えて差障り無いだろう。