NetBSD/amiga
日本では馴染みの薄い機械だが,
その凄さは当時のパソコン雑誌にコーナーができるほど。ウゴウゴルーガを作った機械と言った方が分かりやすいだろうか。Amigaがマルチメディアを創造したと言っても過言ではあるまい。
Amigaとは
1985年に発表されたAmigaは, この時点で既に本物のマルチ・タスク,
秒間30枚の全画面アニメーション,
ステレオのサンプリング音源といった機能を持っていた。IBM互換機がAmigaに追い付くには10年以上の歳月が必要だったのだ。MPUにはモトローラの680x0シリーズを搭載しているが,
入出力処理は専用に開発されたカスタム・チップが行なうのでMPUは制御と計算に特化することができる。カスタム・チップにはそれぞれAgnus,
Denise, Paulaという愛称があり, 後にAlice,
Lisa(Paulaはそのまま)へと進化していく。Amigaには国産パソコンではお馴染のVRAMという領域が存在しない。そのかわりに画像データはCHIP
RAMと呼ばれる領域に置く。言い換えるならCHIP
RAMの任意の領域をVRAMとして割り当てることができる。それ以外にMPUだけがアクセスできるFast
RAMと呼ばれる領域が存在しプログラムは通常ここに置くが, CHIP
RAMに置くことも可能である。
NetBSD/amigaって?
AmigaのハードウェアやROM内サービス・ルーチンの仕様は公開されており,
またその柔軟な設計と相まってi386に次ぐ2番目のポートとして1993年の0.8リリースに含まれている。今後も稼働する本体が存在する限りサポートは続くだろう。MMUを持った68020以降のMPUをサポートしているが,
派生としてPhase
5社が製造していたPowerPCアクセラレータに対応するamigappcという実験的なポートも存在する。ちなみにAmigaOS上では680x0とPowerPCが同時に動くいう,
摩訶不思議なマルチプロセッサ・コンピュータとして動作する。
あるAmigaユーザの声
1989年にAmiga 500を購入する,
人生を踏み外したのは間違いなくこのとき。その後にAmiga 4000を借金して購入,
人生の軌道修正もできなくなる。
1994年にNetBSD 0.9を入手すべく, 会社のWIDE
projectとのgatewayにアカウントを作ってもらう。ドイツからftpで入手したもののまとめて家に持ち帰る手段がなく,
毎日数枚のフロッピー・ディスクに入れて持ち帰り,
インストールができるようになるまで一ヶ月以上かかった。
2001年に知人よりAmiga 1200を譲ってもらい,
アメリカから通販で68030アクセラレータを購入する。
i386に手を出すけど心はAmiga, Macintoshを使ってみるけど心はAmiga,
hpcmipsとあれこれやってみるけど心はAmiga。そんななかの一番大切なAmiga
4000が故障して, 涙で枕を濡らす今日この頃。